持続可能な食料システムへ

フードロス問題や人口増加に伴う世界的な栄養不足、気候変動など、食料システムが抱える課題は、創業当時から自然の力を利用して素材を開発し、食にかかわる事業を行ってきた私たちにとって正面から取り組むべき課題です。林原は、長年培ってきた素材の開発力とその応用方法の探究力を生かし、食料の生産から消費・廃棄にいたる、食料システムの全ステージにおける課題解決をご提案しています。

生産

  • 化学農薬・化学肥料の使用低減
  • 農作物の生産性・品質の向上
  • 畜産物の生産性・品質の向上

加工

  • 賞味期限の延長
  • 健康機能の付与
  • 代替たんぱく質食品の美味しさ向上
  • 介護用食品の美味しさ向上
  • 作業効率の向上と労働負荷の軽減

流通

  • 賞味期限の延長
  • 加工食品の流通域の拡大
  • 冷凍・チルド保存時の安定性向上

消費・廃棄

  • 美味しく食べられる期間の延長
  • 食べやすい高齢者食のレシピ開発
  • 健康関連情報の発信
  • 従来廃棄されていた物のアップサイクル

林原製品におけるソリューション

持続可能な食料システムに貢献できるよう、当社製品を通じて次のような課題をお客様とともに解決していきます。

安定的な食料確保

食品ロス削減

  • 多機能糖質「トレハ®」はでん粉の老化を抑える効果に優れ、パンやお餅、ご飯、ケーキなどのやわらかさを長持ちさせます。野菜のみずみずしさを保つ効果や冷凍耐性を向上させる効果もあるため、賞味期限の延長や食品ロス削減に寄与します。

  • プルラン」は結着性に優れた多糖です。製造工程上で発生した規格外品を結着させ、新しい商品に生まれ変わらせることで、廃棄の削減に貢献します。

プラントベースフード

  • 世界的な人口増加に伴うたんぱく質不足が危ぶまれる中、さまざまな代替たんぱく質を利用したプラントベースフードが注目されています。多機能糖質「トレハ®」は大豆やエンドウ豆などの代替たんぱく質の特有の臭いやパサついた食感を改善します。

  • 健康的な側面からプラントベースフードを選ぶ人が増えています。水溶性食物繊維素材「テトラリング®」は一般的な水溶性食物繊維に比べて低分子で粘度が低く、物性を変えることなく、不足しがちな食物繊維を補うことができます。

化学肥料や農薬の低減

  • 化学肥料や農薬の過剰な使用は、自然環境や農業従事者への負荷となり、農業の大きな課題となっています。トレハロースが持つ植物のストレス耐性を高めるバイオスティミュラントとしての効果により、化学肥料や農薬の使用を低減できます。

健康寿命延伸への貢献

美味しさと健康の両立

  • 不足しがちな食物繊維を手軽に補うことのできる林原の水溶性食物繊維素材。用途に応じて2種類をご用意しています。色や雑味がほとんどなく機能性表示食品の開発に適した粉末タイプの「ファイバリクサ®」と水あめ感覚で使いやすい液状タイプの「テトラリング®」。美味しさと健康の両立を可能とする糖質オフ食品や高齢者向け食品など広く利用できます。

高齢者向けの食事

  • 高齢になると飲み込む力の衰えや食事量の低下が課題となります。多機能糖質「トレハ®」は保水性に優れ、高齢者向けの食事に重要なしっとり感の付与や離水抑制に効果があります。またマスキングの機能を持ち、肉や魚の臭いの抑制が可能で、美味しく食べやすい食事作りに役立ちます。
  • 安定型ビタミンC「アスコフレッシュ®」は、他の栄養素と反応しにくいため、一品で必要な栄養素を摂取できる高齢者向けの栄養食品やパーフェクトフードにも活用できます。

資源の有効活用・環境負荷の低減に向けて
- 林原のモノづくりと配送 -

林原では、原料や資材の調達から、製造、できあがった製品の配送に至るまで、持続可能な食料システムの実現に向けた取り組みを行っています。


資源の有効活用

林原ヘスペリジン®S」や「ナリンビッド®」の原料である柑橘ポリフェノールは、摘果した幼果や落下した果実など、従来出荷されず廃棄される農作物からつくられています。

省エネルギー・CO2削減

工場照明のLED化、冷水・冷却水設備の運用最適化、ボイラーの効率改善、省エネ機器の導入、無駄な蒸気使用の削減など、省エネルギーおよびCO2削減を推進しています。

物流の効率化

注文回数の集約化、共同配送・混載チャーター便の活用をご提案し、製品の輸送回数を削減する活動に取り組んでいます。